「当初、ボーダフォンのアプリはゲームやキャラクターを携帯電話の中で表現することを重視していた」と手島氏は語る。そうしたわかりやすいジャンルならば、ユーザーは安心してアプリを楽しむことができる。まずはそこから「アプリを使う」という習慣が根付いてくれることを意図していたとのことだ。「しかし公式サイトを中心とする、ボーダフォン⇔コンテンツプロバイダ⇔ユーザーの3者によるスパイラルだけでは、そこから大きなプレイヤーが加わったり、ダイナミックな動きを演出することは難しい。コンテンツアグリゲータや、クライアント企業も含めた、もっと大きな"オープンスパイラル"を作る必要があった。(手島氏)」
手島氏が述懐する通り、ボーダフォンは10月1日、Javaを使ったアプリケーションプラットフォーム「Vアプリ」の仕様を公開することとなった。これまで、パケット対応端末(旧J-5xシリーズ)向けの100Kバイトサイズのアプリのみ仕様が公開されていたが、これによって、全端末に対して一般アプリの開発や公開が可能となるというわけだ。
「Vodafone Developers Support Site」(旧J-PHONE Developer Program:JDP)にて、50K/256Kバイトのアプリ仕様書が公開される。開発ツールについてもすでに50Kバイト向けが提供されている。
公開に関しては、100Kバイトアプリと同様に、コンテンツアグリゲータを通してチェックを経る必要がある。スパイシーソフト、ベクター、バンダイネットワークスの3社がアグリゲータを務める。
「アグリゲータ」という概念は、他の2キャリアにはない概念だ。こうしたボーダフォンでもなく、コンテンツプロバイダでもないという、「中間的なアプリの配信事業者」という概念を取り入れた理由として、手島氏は携帯電話のセキュリティ上の問題を説明する。「たとえば、ドコモさんの場合、505iシリーズでは、公式サイトと勝手サイトでファンクションに格差を付けていますが、それは、端末側で制限を付けるという発想だった。ボーダフォンの場合は、公式サイトであれ、アグリゲータさんであれ、配信する事業者(ボーダフォンも含まれる)によって、配信する側でファンクションに違いを持たせるようにすることができます。いずれせにせよ、"オープンスパイラル"とは、まったくのオープンとは違います。あくまでキャリアやアグリゲータの関わりとの上で実現する"オープン"であるべきだと思っています(同氏)」
非パケット端末のJ-0x,V4xxシリーズが対応する50Kバイトサイズと、パケット対応端末であるJ-5x,V6xx,V8xxシリーズの100Kバイトサイズ、そしてJ-SH53,V601SHが対応する256Kバイトのアプリだ。
100Kアプリについては、J-5xシリーズのリリース当初から仕様が公開されており、一般開発者が作成・配布することが可能だった。今回仕様が公開されたことで、これまでの100Kアプリに加え、50Kアプリ、256Kアプリの作成・配布が可能となった。
「この措置で、ボーダフォンの全アプリがVアプリ対応になりました。それまではオープンプラットフォームのアプリ対応機種は200万台ほどしかなかったのですが、これからはすべての機種が対応となるので現時点で約750万台ほどが対応機種となり、一気にアプリを使ったビジネスチャンスも拡大することになります。(手島氏)」
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